恐らく「いつも釣れるとは限らないから」だと思う。
むしろボウズの日(一匹も収穫なし)も頻繁にある現実が、釣れたときの喜びを引き立てる。
ボウズがギャップを大きくする。
釣りは簡単にはいかないからこそ楽しい。
子供の頃、両親に連れられ釣り堀に行ったことがある。生け簀の中には無数の鱒(マス)がウヨウヨ泳いでおり、釣竿を垂らせば、3秒で釣れた。むしろ10秒間食いつかれないで耐えるのは不可能なレベルだ。
これでは楽しいはずがない。達成感など微塵も感じないから当たり前。「釣れない→なぜ?→自分で仮説を立てて検証→修正→釣れた!やっぱり当たっていた!!」という「苦労のプロセス」が必要なのだ。
何も考えず、苦労せず、何かを成功しても全く楽しくない。その程度で上手く行くことなど、何の価値もない。想いを伝えたら確実に付き合える女の子との恋愛に燃えるわけがないだろうか?。
「試行錯誤し、その結果、ようやく鍵を開けられた」という問題解決、攻略こそ快感なのだ。
でも鱒は美味しかった。