ライフ

#237. 子どもの「創造力」を養うために必要なこと

満たされている環境は、「創造性を養う」という観点から見れば、弊害になるかもしれない。

「制約・条件がある」ことで、人間は考える。頭を働かせる。

逆を言えば、「制約・条件がないと人間は考えない」ということ。

すべてが満たされていると、周りにあるモノを単に「処理・消費するだけ」になる。

これは大人だけでなく、子どもも同じ。

たとえば、南米ではサッカーボールも買えない子供たちが大勢いると聞いたことがある。その子供たちはサッカーをあきらめるのではなく、自分たちでも手に入れられるもの、ペーパーなどを使ってボールをつくり、裸足でプレーする。

ここで、「Cがないので、AとBを組み合わせて創る」といった想像力が養われる。

コーチもいないので、自分たちで考えてプレーをする。ときには人数に合わせて、ルールを変えたり、木をゴールに見立てたりして、自分たちのアタマで考える習慣がつく。これが、南米・アフリカ系の選手は予期しないプレーを見せると言われる理由だ。

ボールがたくさんある国では、ボールを蹴るところからスタートできるので、なにかを組み合わせたり、別のもので代用するという経験はしていないことが多い。

テクニックを教えてくれるコーチもいるし、設備が揃っていれば、筋力・体力をつけるトレーニングもできる。

ただ、これではすでに考えられマニュアル化されたモノを言われた通りにこなすことになるので、自分たちのアタマで考える習慣が身につかない。

教えられるのもはすでに誰かが考えてくれ、「完成されたモノ」であるため、創造性には欠ける。

とくに成長いちじるしい10代前半くらいまでに、「満たされていない環境に子供を置くこと」は、創造性の観点から見れば大事である。

すべてを与えるのではなく、「目的を達成するためには、いま手に入るなにを組み合わせればいいのか?」とアタマを働かせる必要のある環境に身を置いてあげること。

正解ではなく、「納得できる解」を見つけられる能力。

この能力こそが、大人になったときにかけがえのないものだとわかる。

一人ひとり求めることが違う時代だからこそ、このクリエイティブさが必要だ。

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