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#36. 英語リーディング向上計画 2/2

前回の記事では、”英語のリーディングの本質に迫る”という壮大なテーマを掲げ、文章単位において、多くの英語学習者が恐らく悩んでいるであろう原因を私が”勝手”に予想し、その対策を書かせていただいました。昨日の”文章単体”から本日は”文章全体”に話を広げていきます。

 

木を見て森を見ず

英語(第二言語)のリーディングは母国語とは異なり、”絡まった紐を解きながら進んでいく”ようなイメージを私は持っています。『これは主語で、目的語はこれだ、これは何を修飾しているのだろう…』といった具合に、文章の内容まで辿り着くまで草むらをかき分ける必要があります。

するとどうなるか。”その文章だけに集中してしまい”、前後関係との繋がりが見えなくなります。文章の理解に脳のキャパシティーの大半が使われてしまうので、その文章がパラグラフにおいてどのような役割を果たしているのか俯瞰することが難しくなります。

例えば、車の運転。免許取得直後は車の操作だけで精一杯となり周囲の景色を楽しむことは難しいですが、慣れてくると脳のキャパシティーを別のことに回せるようになり、看板の文字等も読めるようになります。それが自分が目的地に向かえているかの軌道修正にも繋がります。

 

パラグラフにおいる各文章の役割、パッセージにおける各パラグラフの役割を把握しながら読み進める

読んでいる文章とその前後関係が把握できないとどのような弊害があるか。簡単に言うと、筆者の”意図”が理解できなくなります。全ての文章は”役割”があるから置かれていることは以前本ブログでお伝えさせていただきました。(14. IELTSライティングTask2 ボディパラグラフ 2/4を参照下さい)

筆者の意見または論点をサポートしている具体例なのか、それとも対比例なのか、意見を言い換えたものなのか、別の論点の導入なのか、”意図・役割”を意識しながら読み進めることで、パッセージを1つのまとまりの文章として理解できるのです。

すると、However, In addition to this, MoreoverのようなLinkerを見つけたときに、その後の文章の流れを予測できるようになります。それが英文の理解を手助けしてくれます。

これによる最大のメリットは、重要な箇所と、大して重要でない箇所の明暗がハッキリしてきて、力を入れて読み込む箇所と、読み流せる箇所が区別できるようになってくることです。その稼いだ時間を問題に回せる為、正答率も上がります。

 

フォームを理解した上で、”圧倒的量”を読み込むこと

では、文章とその前後関係を把握できるようになるにはどうすればいいか。私は”圧倒的な量を読み込むこと”に答えはあると思います。しかし圧倒的量こなす訓練に入る前には経験値を蓄えられる為の”フォームを身につけておく”必要があります。

私の言うフォームとは、”1文の文章構造を理解できる能力”のことです。その文章を構成している語句の役割を説明できるということ。

例えば、This is my favorite food which my mother cooked.(これは私の母が作った私の大好きな料理です)という文章があったとします。ここでは、文章の意味が分かるだけでは足りません。

『Thisは代名詞、isはbe動詞、myは所有格代名詞、favoriteは形容詞で直後の名詞foodを修飾しており、foodは更に目的格関係代名詞whichによって修飾されており、foodはcookの目的語でその主語はmotherだ』と言語化・文章化して説明できるようになるまでのことを指します。

フォームが身に付いていない中で量をこなしても、水泳の技法を知らずに水の中でバチャバチャもがいているようなもの。明らかに非効率です。フォームというものを頭の中である程度理解してから、量をこなすことに意味があります。文章を読んでいく中で、今まで頭に入れてきたことを再確認するイメージです。

やりながら覚えるということは私も大事にしていることですが、このように最低限のフォームを覚えておかないと、暖簾に腕押し、得られる経験値が少なくなってしまいます。

 

ルールの有無で優秀者が入れ替わる

A: 1時間で80点取れる人
B: 1時間では50点だけど2時間かければ100点取れる人

突然ですが、AさんとBさんではどちらが優秀だと言えると思いますか?

この答えは”ルールの有無”で変わってくると私は考えます。試験と学習の違いは”ルールが有る”かどうかです。ルールは制約という言葉にも置き換えられ、試験では”時間がルールに該当”します。ルールのある試験では前者が優秀、ルールの無い学習でが後者が優秀(という扱い)になります。(そもそも条件が異なっているので一概に比較はできませんが..)

あくまで試験ということ枠組みの中で考えると、制約のある中で得点を重ねなければなりません。つまり、試験を視野に入れている人は時間を常に意識して練習に取り組むことが必要なのです。

 

時間の借金をしてはならない

『この1問を得点する為に、何問を捨てることになるか?』

私は答えの判断に迷った瞬間、この言葉を思い浮かべるようにしています。問題を解いていると、”あと少しでこの答え探せそう”といった誘惑に襲われ、必要以上に時間をかけてしまうことがあります。

これは紛れもない”時間の借金”であり、あとで返済しなければならないもの。返済できないとどうなるか。最後のパッセージを最後まで終えらず”2問以上を捨てること”となります。分からない場合は、潔く捨てる判断力・タイムマネジメント力も要求されます。

 

根拠がない正解は間違いと同じ

選択肢問題の場合、勘で回答しても正解になることはあります。試験本番で時間がないときはこの手段も”あり”です。しかし、練習段階では根拠が異なれば”答えが合っていても正解ではない”という意識を持つことが大事です。

全ての答えは、文章中にあります。IELTSの場合はNOT GIVEN(文章中に無し)という選択肢もありますが、”答えが書かれていないという事実”は文章中から分かります。”この問題の回答はここに書いてある”と文章中に”書き込み”、”なんとなくで選ぶ”という行動を自身から排除するようにして下さい。

練習でも得点できることは安心感を与えてくれますが、”根拠の無い回答は実力ではない”ので安定して得点できるようにはなりません。運が良ければ点数が上がり、悪ければ下がるを繰り返すだけ。

『根拠も一致してこそ、正解』です。

 

時間というプレッシャーの中でどれだけ正確に読めるか

時間というプレッシャーに追われている状況下で落ち着いて読み進められることは非常に重要な資質です。特にIELTSのリーディングは本当に時間が足りません。時間が切迫している中で、答えがなかなか見つからない焦り。何度も文章を読んでも上辺だけしか読めておらず、頭に入ってこないもどかしさ。

こんな状況でも落ち着いて読み進められる精神力はやはり重要であると思います。これは普段の練習から意識していないと身に付かないもの。”練習の為の練習”にならないように意識を変えてみて下さい。

『練習は本番の為にあるもの』です。

 

いかがでしたか。このように文章単体で理解するだけではなく、パッセージ全体における各々の文章の”意図・役割”を把握できる俯瞰力がリーディングの向上には必要です。フォームを理解し、時間を意識しつつ圧倒的量を読み込むこと。これで確実に変わります。ここでの情報が皆さんのリーディング力の底上げになることを願っています。

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