ビジネス

#284. マーケティングっておもしろい

マーケティングを学んでいて、最近ますます人間の行動心理について興味が湧いてきた。

購買行動だけでなく、「この人はなぜ、こういう行動をとったのか」といった『行動の裏側』にある心理、それも表面的なものでなく、深層心理について考察していくのがこれまたオモシロイ。

「なぜ、この人はこの行動をとったのだろう?」

と普段から問いを持つようにすると、次第に人間の心理が見えてくる。

ケーススタディは身近にごまんとあるし、著名人をモデルにしてもオモシロイ。

特に、マーケティングを学ぶ上で、USJをV字回復させた森岡毅さんの著書は本当にタメになる。めちゃくちゃオモシロイ。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

USJが劇的に回復した流れはザックリこんな感じ。

当時USJの再建を試みたグレン・ガベル前社長が、P&Gでマーケターとして実績を積んでいた森岡さんの能力を見抜き、UFJへ招聘。

マーケティング最高責任者への森岡さんへ大きな決定権を与えた。

森岡さんは、UFJが低迷していた原因の本質を見抜き、これを解消するために経営資源を的確に投下。消費者視点に立ち、社内全体に消費者視点を行き渡らせた。

消費者視点の会社への生まれ変わり。

作ったものを売る会社から、売れるものを作る会社への転換。

要するに、自分たちのエゴの商品やサービスを提供して嘆いているのではなく、『お客さんが求めているものを的確に見抜いて、それに沿った商品・サービス』を提供すること。

『消費者視点 ≫≫≫≫≫ 作り手のエゴ』ということだ。

個人的には、森岡さんへ大きな決定権を与えた、グレン・ガベル前社長の彗眼が光り輝く。

やはり経営者になるには、人を強みを見抜き、それが『一番強く生きる文脈』に配置する能力に長けている。

マーケティングが必要じゃなくても、この理論は私生活にも応用できるので、どんな人にもマーケティングを学んでみることをオススメする。

この記事では自分の頭の整理も兼ねて、『マーケティングの基本』について書いてみる。

マーケティングを学ぶ上で、大切なのが下記の点。

『ビジネス・ドライバー』
→どう戦うかより、どこで戦うか。

『カスタマー・バリュー』
→お客さんを喜ばせる工夫、消費者視点。

まず、ビジネス・ドライバーとは、そのビジネスに大きく影響を与える要素を指す。経営資源は限られている。なんでも潤沢に資金や時間を投下できることは有りえない。だから、『ビジネスに大きく影響を与えうる、経営資源を投下すべき対象』ということだ。

ビジネス・ドライバーの見極めを誤ってしまうと、どんなに経営資源を投下しても、ビジネスは好転しない。いわゆる『ムダな努力』に終わる。

極端な例をあげれば、骨折したのに、世界最高の風邪薬を飲んでもカラダは元気にならない。

世界一のピッチャーになりたいのに、バッティングマシーンの設備を最新式にしても、良いピッチャーにはなれない。

『正しい努力』をするためにも、ビジネス・ドライバーに見極めが重要になってくる。ここがマーケターに求められること。

森岡さんによると、日本では、マーケティングの発展が遅れているらしい。

その理由は、日本は『技術思考』で、『良いものを作れば売れる』という考えできたから。確かに車を始め、日本の技術力は凄まじい。ビジネスの勉強をしていても、トヨタの成功例が頻繁に取り上げられる。

しかし、技術の成熟してくると、同じ比率で技術を進化させていくのは難しい。偏差値50→60に上げるのは3ヶ月でできても、60→65に上げるのはさらに6ヶ月、65→70まで上げるのはさらに1年を要するようなイメージ。

高いレベルにいくごとに、次に登る階段の高さがグーンと上がっていく。

圧倒的な商品ができなくなると、日本の製造業は、『小さな機能をプラス』して製品を複雑なものへと変えていった。つまり、日本の企業は『自分たち視点』で、『こんな機能があったら買ってくれるだろう』と踏んで、一番大事な『消費者視点』『消費者最適』から自ら乖離してしまった。

取扱説明書は分厚くなったが、そんなの誰も読みたくない。

一方でアップルはiPhoneを『取説なし』で売った。直感で操作できるものが、消費者が求めていたもの。それをジョブズは見抜いていた。

『消費者視点』に立つこと、それを社内政治に負けることなく組織内に横断させるのもマーケターの役割である。

ご存知の通り、日本は人口減少、少子高齢化により成熟社会へと突入している。今後もさらにおじいちゃん、おばあちゃんが増える。つまり、工夫をしないとモノが売れない時代になっているということ。モノを欲しがる人の人数が減っているのだから当たり前。しかも市場は世界規模されているので、国内ではなく、世界との勝負になる。

今後は世界展開していきたいけど、売り方がわからない。そんな企業が多いのではないか。

日本のマーケティングの発展が遅れてきたのは、一言で言えば『必要に迫られなかったから』だと思う。

日本は、自由競争という建前だが、政府による規制が海外に比べ異様に多い。つまり、真の意味で自由競争ではなく、政府が競争に制限をかけていた。それに終身雇用制で企業が生活を保障してくれるので、企業間同士で過度な競合は避けて、既得権を守るというガラパゴススタイルでここまで来た。

基本、必要に迫られないと人間は新しいことを始めない。

ランニングを始めるのも、お腹に贅肉がついてきたからだ。

つまり危機感がなかった。

その結果が、日本の製造業の現状にモロに反映されている。

でも、市場は世界統合されているので、もはや逃げられない。

これからは、日本の技術力を生化しつつ、マーケティングで世界に打って出ることが求めれる。

世界最高峰の技術力を最大限に活かすことが、マーケターを志す者の使命だ。

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