IELTS

25. 『知ってる』単語と『使える』単語

皆さんこんにちは。HIROです。

前回の記事では、メジャーリーガーのダルビッシュ有選手の肉体改造の例を挙げ、ボキャビル(ボキャブラリー強化)の重要性を書かせていただきました。ボキャビルによって、スピーキング、ライティングで使える表現が増えるだけでなく、リスニングやリーディングからも経験値を蓄えられるということ。そして隙間時間の重要性についても触れさせていただきました。

本日の記事は、ボキャビルに関連させて、『知ってる』単語と、『使える』単語の『違い』について書いていきたいと思います。それでは宜しくお願いします。

 

”単語を覚えた”という表現には各人の主観がギッシリと詰まっている

『ん?どういうこと?』

つまり、人によって、『単語を覚えたという言葉が指しているレベル』が異なっているということ。下記のような感じ。

  • 単語単体で意味が分かるのか
  • 0.1秒で意味が思い浮かぶのか
  • 文章中でも同じ品詞なら分かるのか
  • 品詞が変化しても分かるのか
  • ライティングで書けるのか
  • 会話で喋れるのか

自己評価が甘い人は、一番上のレベルで覚えたと表現するでしょう。何を隠そう私がそうでした。私は高校生の頃、単語帳を見て、意味が分かったら覚えたと言っていました。これはこれで間違ってはいないかと思います。単体で見て意味が分かれば、立派に覚えたと言えるでしょう。

しかし、それでは単に『知っているだけ』の単語に過ぎないということ。会話で喋れないは言うまでもなく、ライティングですら書けないレベル。つまり、これは単語と顔見知りになった程度のお話。

例えば、皆さんが会社で管理職となり、辞令が出て別部署に転勤したとします。当然、初めて会う人ばかりです。自己紹介を行い、何回か繰り返し呼ぶ間に名前を覚えていきます。ここが単語の意味を覚える段階。

名前を覚えただけでは、その人がどんな特徴を持って、どんな場面で力を発揮できるのかは分かりません。つまり、使いこなす(表現は悪いですが)ことができない段階なのです。営業に同行して仕事ぶりを見たり、飲みに行ってその人と接する時間を持って考えに触れたりして、次第にその人の生かし方、使い方が分かって来ます。

そうすると、この手の案件はAさん。Bさんはこの場面で力を発揮できるからお願いしようと采配を振るうことができるようになるのです。ここで単語を使えるレベルまでに進化できたということ。要するに、ここまで来てやっと知っている→使える単語になったと言えるのです。

上記の例は一般の会社管理職だけでなく、駒が意味を持つ将棋やチェスの競技者、スポーツの監督にも当てはまります。

 

『知っている単語』と『実戦で使える単語』

私がこの記事を通じて言いたいことは、『知っている単語』と『実戦で使える単語』には圧倒的な差が存在するということ。単語を見てなんだっけ..と意味を思い出してようやく分かるようじゃ実戦(ライティング、スピーキング)においては何の役に立ちません。

これでは文字として可視化された情報が目→脳と伝わるという条件の下、頭の引き出しに保管されている意味をようやく引っ張り出してくることが可能なレベルにいる過ぎないということです。受験なら問題はそこまでないですが、英語を自由に話せる、書けるようになりたい方はここの違いを意識する必要があります。

実際に英語を『使える』ようになる為には、何のヒントを脳に与えない状況から、その単語、表現が脳の引き出しから出せるまでになる必要があるということ。

その他の例を挙げると、TOEICで高得点取れる人が必ずしも英語を使いこなせる人だと言い切れると思いますか?私は全く思いません。

もちろん留学経験や小さい頃海外に住んでいた帰国子女の様に英語の規定能力の高い人であれば、TOEICで高得点を取れ、かつ英語を使いこなせる人と分類されるでしょう。

しかし

英語を使いこなせる(規定能力が高い)→TOEIC高得点
が正だとしても
TOEIC→英語を使いこなせる(規定能力が高い)
とは確実には言えないのです。

規定能力とは、英語を自在に使いこなせる能力のことをここでは意味します。上記の理由は、TOEICの問題形式上、英語を使いこなせることが全く求められていないから。インプット中心の勉強で得点できます。知っていることが重要。つまり受験勉強に試験になります。

日本の英語教育についてもそう。2020年以降に大きく変わってくるようですが、まだまだインプット偏重の授業で、英語を頭から引っ張り出すトレーニングが明らかに足りていません。これは1人の担任教師で30人以上もの生徒を教えねばならないスタイルの為。

このままではアウトプットを増やそうと思っても限度があるでしょう。周りがどうこう騒いでも、実際に自分が教師になったと考えたらこの状況では断念するしかなさそうですね。せいぜい隣の席の人と、このトピックについて英語で話して下さいと指示が出される程度に終わります。

英語の基礎力が備わった人同士での会話であれば片言でも意味はあると思いますが、基礎力も何も備わっていない段階でやってもお互い正しいかどうかわからないので、とてつもなく非効率だと思います。

せめて喋っている表現が正しいのかどうか、これくらいが分かるようになってからでないとこれでは時間の無駄ですね。こんなことに時間を費やすくらいなら、現状通り通り文法やリーディング中心で行って、日本語のディベートの授業でも増やした方が有意義でしょう。現状の授業スタイルの見直しは必須だと思います。

話が逸れました。

この記事でお伝えしたかったのは、知っている『単語と使える単語には圧倒的な差が存在』していること。知ってる→使える単語にする為には、『頭から引っ張り出すトレーニングが不可欠である』ということです。

私もフィリピンに留学していた頃から、自分は大学受験で難しい単語もそれなりに覚えたつもりなのに、会話で使える単語のレベルが低すぎる..と感じていました。

ここまで読んでいただいたならすぐにご察しいただけるでしょう。私が大学受験で鍛えたと思った単語力は知ってるレベルに過ぎなかったからです。でもこのタイミングで気づけて良かった。

大事なので繰り返しますが、『頭から引っ張り出すトレーニングを何度も何度も行うこと』が、『使える単語』に進化させる為の唯一の手段。皆さんもこのレベルの違いを意識してみて下さい。

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